庭
門構え
アプローチと流れ
中庭
前栽と蔵
ウナギの寝床と呼ばれる京都の町家の敷地の奥には、奥の間(座敷)に面した庭・前栽と収納スペースとしての蔵があります。前栽同様、蔵は敷地の奥に建っているものですが、ひらかた京町家では、通りに面して建っています。ちなみに、蔵はお宝をしまう場所のイメージがありますが、収納スペースが殆ど無い町家にとって、季節外れの衣類や建具その他の生活用品をしまっておくスペースです。
左手奥の建物が、蔵です。
伽藍石・踏分石
写真手前の丸い石は、伽藍石(がらんいし)と呼ばれます。京都だと、廃寺になったお寺の跡も多く、大きな柱の礎石を庭石に使ったということから、この名があるようです。しかし、京都といえども、このような本物の伽藍石がそんなに沢山あるわけでもなく、写真に写っている伽藍石を含め、イミテーションが多かったようです。
この伽藍石は、踏分石(ふみわけいし)として使われています。手前の座敷・縁側から庭に降りて、灯籠に行く道筋と庭の中央に進む道筋のように、道が分かれるポイントに置かれる石のことです。
ちなみに、伽藍は、お寺の建物のこと指します。中身のない空っぽの空間や建物をがらんどう(伽藍堂)とよびますが、この言葉は、お寺の立派な建物が伽藍と呼ばれたことから、派生しています。